地方行政の不思議ワールド 2
「おもらい体質」が日本を駄目にしてきた。している。と私は思っている。
私達の場合は自分なりの「小さな暮らし」と,入ってきたお金はできるだけより相応した他人に回る暮らしをすべきと心がけ,毎日を生きている。
が,世の中はそうではないようだ。
もらえるものは何でも欲しい。子育て支援がないと子が育てられない…,支援がないから原発から逃げられない…,(←この問題は違う点からも論ずべきものはあるにしても)
地方行政は地方の税ではとうていまかないきれない,職員の給料,議員の給料,長の給料からはじまって,(これだけでも町民が支払うの税の倍以上ある)何もかも国からもらっておんぶにだっこだ。
一般企業や市民の感覚ではあり得ない採算性を無視した経営が可能なのは,こういうお金がたんとあるからだ。
そのために毎年840万円も資金を投入しながら,今年は黒字になったと喜んでいるような,とある町の施設がある。水で浸かった時は8000万円の予算も組んだ。増改修費もとどこおりなく出る,しかしその営業ぶりは町民の方には向いてはいない。
5年前に私達が来た時からそのとある町の人口は1割減っている。職員も議員も減らしてはいない。逆に増えているようだ。今は町民50人に一人の職員だ。家の軒数あたりだと恐ろしい数字だ。
これはどこの町にも言えること。車が走らない道路を造ることとか、人が乗らない鉄道を建設することとか、使い道のわからない意味不明の建物を作り,維持費にも金を使い,皆がよってたかってやってきたことだ。そうやって夕張市は破たんし,破たんしそうな町や村もゴマンとある。
長も公務員もみんな責任も取らずに退職金をガッポリもらって辞めていく。任期があるということは、裏を返せば任期が終われば何の責任もないということだから。。
この間読売新聞で以下の記事がのっていた。
「年500万円の獣害被害に18億円かけフェンス」
関西電力の原発4基が立地する福井県おおい町は、電源立地地域対策交付金を使い、農作物への獣害対策として鹿やイノシシなどが生息する山間部と、集落との間をフェンスで仕切る工事を始めた。
町内の全集落が対象で、総延長約160キロ、総事業費約18億円。ただ、全集落で農作物の被害が出ているわけではない上、被害額は年平均500万円程度で、「無駄遣いでは」との批判もある。 フェンスは高さ2メートル。町内63か所の集落を山と遮断するように張り巡らせる。人が山に入れるように、開閉式の扉を所々に設ける。 2015年度の完成予定で、11年度は約68キロ分の計7億3300万円を予算化。このうち国の補助などを除いた残りの2億8500万円を交付金でまかなう。 同町は、総面積212平方キロのうち90%が山林で、残る平野部で米や麦、ソバなどを栽培。1990年頃から、獣害が出るようになり、町村合併後の2006~10年度の被害は計約2500万円となっている。――しかし、被害額の割に費用が莫大で、町議の一人は「ある程度有効だろうが、被害のない地域にまで設置する必要があるのか」と話している―――――
(2012年4月1日09時43分 読売新聞)
↑
これがヨソの話なら,「なんてひどい話だ」と思ってもらえるだろうか。
ここでとある身近な町の話のことに戻る。
この町は,後5年したら2000人台半ばになるだろう。そのころには年寄りが増えたから手がかかると,行政を支える職員達はさらに増えるのだろうか…
「定住促進○○事業」なんてのも,ハコモノの雇用対策で,数値には見るべき実はない。追跡調査しても同じだろう。田舎はお膳立てしてやっても住める人住めない人が厳然としてあるのだ。
この間,このとある町の浴場の管理人の募集で,その年収のことを書いた。60万円と。自分達には甘くても,町民にかかわることには,恐るべきシビアな数値を出してくるのだ。300円の入湯料は取ってよいだと?300円とれる湯かどうか,周辺をあたるべきだ。その隣町の国民宿舎の入湯料は300円だが,恥ずかしくて比較にもならない。
又,昨年 「東日本大震災」の後,このとある町では,
「災害対策として『自動販売機を設置してくれる業者』を入札したい。旨の入札業者募集のチラシが入った。
「何らかの災害の時に,販売機の中のジュースを提供すること」が条件だそうだ。町民だけでなく,業者にも(モノは別として。自由であるべき経済活動に道徳的規範を条件にするとは)シビアな条件ではないか。
災害に必要な水は,この町ではふんだんにあるのだ。浄化するだけで飲める。よしんばそれが面倒なら,水を備蓄し,それと塩と砂糖を町のあちこちに備蓄すればよいだけのこと。人口3000人ほどの町でどれだけの数が必要だろう。お金がいくらかかるというのだろう。他の無駄をまわせばいいではないか。職員の首ひとつ回せばゆうにおつりがくる。おかげで昨今はうちの奥の山まで,空き缶拾いをして帰ってきている。
また,去年,
「とある建物の入札」の希望者募集のチラシが入った。基礎と土地は町所有だという。
見に行くとそれは大きな「ゴミ」であった。
これで,建物を建築した業者がいたら是非見せてもらいたいものだ。素晴らしく参考になる。しかし強度的に法定めの安全にかなう建物になるとは到底思えない。
風呂の管理人といい,ジュースの販売機といい,「ゴミ建築物」の落札といい
「越後屋,お主もやるよのう…」といいたいような,結構なあざとさではないか。誰か悪魔的な人間でもいるのであろうか。それもかなり上の方の立場の者に。
町の行政に関しては,昨年だけのことではない。シリーズになるほど,ネタはつきない。
一人オンブズマンになってもいいけど,暇でもないので,これでとりあえず一区切りとする。←反論は大歓迎だ。
田舎は,いわゆる「いい人」がこれまた多いのだ。私達がここを買った時,ブローカーが連れてきた区長さんは大変親身で,会った身内全員も立派な人達で電気屋さんのお兄さんにもとても世話になった。(こういう人達を小道具に散りばめて使ったのだろう。だからブローカーなのだろう)
親切な心のいい人が多いから,だから,町はやりたい放題ではないのか?
不思議ワールドは果たしていつまで続くのだろか。
小さなワールドの行政は身近すぎるゆえに,体力気力が衰えてきた時にはまともに対応してくれるのか不安になるのだ。入った人と出て行く人の数は同じで,自然減+少しづつ出ていく。が不思議ワールドの解だ。
私達の場合は自分なりの「小さな暮らし」と,入ってきたお金はできるだけより相応した他人に回る暮らしをすべきと心がけ,毎日を生きている。
が,世の中はそうではないようだ。
もらえるものは何でも欲しい。子育て支援がないと子が育てられない…,支援がないから原発から逃げられない…,(←この問題は違う点からも論ずべきものはあるにしても)
地方行政は地方の税ではとうていまかないきれない,職員の給料,議員の給料,長の給料からはじまって,(これだけでも町民が支払うの税の倍以上ある)何もかも国からもらっておんぶにだっこだ。
一般企業や市民の感覚ではあり得ない採算性を無視した経営が可能なのは,こういうお金がたんとあるからだ。
そのために毎年840万円も資金を投入しながら,今年は黒字になったと喜んでいるような,とある町の施設がある。水で浸かった時は8000万円の予算も組んだ。増改修費もとどこおりなく出る,しかしその営業ぶりは町民の方には向いてはいない。
5年前に私達が来た時からそのとある町の人口は1割減っている。職員も議員も減らしてはいない。逆に増えているようだ。今は町民50人に一人の職員だ。家の軒数あたりだと恐ろしい数字だ。
これはどこの町にも言えること。車が走らない道路を造ることとか、人が乗らない鉄道を建設することとか、使い道のわからない意味不明の建物を作り,維持費にも金を使い,皆がよってたかってやってきたことだ。そうやって夕張市は破たんし,破たんしそうな町や村もゴマンとある。
長も公務員もみんな責任も取らずに退職金をガッポリもらって辞めていく。任期があるということは、裏を返せば任期が終われば何の責任もないということだから。。
この間読売新聞で以下の記事がのっていた。
「年500万円の獣害被害に18億円かけフェンス」
関西電力の原発4基が立地する福井県おおい町は、電源立地地域対策交付金を使い、農作物への獣害対策として鹿やイノシシなどが生息する山間部と、集落との間をフェンスで仕切る工事を始めた。
町内の全集落が対象で、総延長約160キロ、総事業費約18億円。ただ、全集落で農作物の被害が出ているわけではない上、被害額は年平均500万円程度で、「無駄遣いでは」との批判もある。 フェンスは高さ2メートル。町内63か所の集落を山と遮断するように張り巡らせる。人が山に入れるように、開閉式の扉を所々に設ける。 2015年度の完成予定で、11年度は約68キロ分の計7億3300万円を予算化。このうち国の補助などを除いた残りの2億8500万円を交付金でまかなう。 同町は、総面積212平方キロのうち90%が山林で、残る平野部で米や麦、ソバなどを栽培。1990年頃から、獣害が出るようになり、町村合併後の2006~10年度の被害は計約2500万円となっている。――しかし、被害額の割に費用が莫大で、町議の一人は「ある程度有効だろうが、被害のない地域にまで設置する必要があるのか」と話している―――――
(2012年4月1日09時43分 読売新聞)
↑
これがヨソの話なら,「なんてひどい話だ」と思ってもらえるだろうか。
ここでとある身近な町の話のことに戻る。
この町は,後5年したら2000人台半ばになるだろう。そのころには年寄りが増えたから手がかかると,行政を支える職員達はさらに増えるのだろうか…
「定住促進○○事業」なんてのも,ハコモノの雇用対策で,数値には見るべき実はない。追跡調査しても同じだろう。田舎はお膳立てしてやっても住める人住めない人が厳然としてあるのだ。
この間,このとある町の浴場の管理人の募集で,その年収のことを書いた。60万円と。自分達には甘くても,町民にかかわることには,恐るべきシビアな数値を出してくるのだ。300円の入湯料は取ってよいだと?300円とれる湯かどうか,周辺をあたるべきだ。その隣町の国民宿舎の入湯料は300円だが,恥ずかしくて比較にもならない。
又,昨年 「東日本大震災」の後,このとある町では,
「災害対策として『自動販売機を設置してくれる業者』を入札したい。旨の入札業者募集のチラシが入った。
「何らかの災害の時に,販売機の中のジュースを提供すること」が条件だそうだ。町民だけでなく,業者にも(モノは別として。自由であるべき経済活動に道徳的規範を条件にするとは)シビアな条件ではないか。
災害に必要な水は,この町ではふんだんにあるのだ。浄化するだけで飲める。よしんばそれが面倒なら,水を備蓄し,それと塩と砂糖を町のあちこちに備蓄すればよいだけのこと。人口3000人ほどの町でどれだけの数が必要だろう。お金がいくらかかるというのだろう。他の無駄をまわせばいいではないか。職員の首ひとつ回せばゆうにおつりがくる。おかげで昨今はうちの奥の山まで,空き缶拾いをして帰ってきている。
また,去年,
「とある建物の入札」の希望者募集のチラシが入った。基礎と土地は町所有だという。
見に行くとそれは大きな「ゴミ」であった。
これで,建物を建築した業者がいたら是非見せてもらいたいものだ。素晴らしく参考になる。しかし強度的に法定めの安全にかなう建物になるとは到底思えない。
風呂の管理人といい,ジュースの販売機といい,「ゴミ建築物」の落札といい
「越後屋,お主もやるよのう…」といいたいような,結構なあざとさではないか。誰か悪魔的な人間でもいるのであろうか。それもかなり上の方の立場の者に。
町の行政に関しては,昨年だけのことではない。シリーズになるほど,ネタはつきない。
一人オンブズマンになってもいいけど,暇でもないので,これでとりあえず一区切りとする。←反論は大歓迎だ。
田舎は,いわゆる「いい人」がこれまた多いのだ。私達がここを買った時,ブローカーが連れてきた区長さんは大変親身で,会った身内全員も立派な人達で電気屋さんのお兄さんにもとても世話になった。(こういう人達を小道具に散りばめて使ったのだろう。だからブローカーなのだろう)
親切な心のいい人が多いから,だから,町はやりたい放題ではないのか?
不思議ワールドは果たしていつまで続くのだろか。
小さなワールドの行政は身近すぎるゆえに,体力気力が衰えてきた時にはまともに対応してくれるのか不安になるのだ。入った人と出て行く人の数は同じで,自然減+少しづつ出ていく。が不思議ワールドの解だ。